管理規約に「広告禁止」条項がある場合の対処法 — 規約改正の3ステップ

管理規約の「広告禁止」は変更できる

マンションの管理規約に「共用部における営利目的の掲示を禁止する」といった条項がある場合、広告の掲出は規約違反になります。

しかし、管理規約は住民の合意によって変更が可能です。区分所有法では、規約の変更には区分所有者および議決権の各4分の3以上の賛成が必要とされています。

規約改正の3ステップ

ステップ1: 理事会での検討と議案作成

まず理事会で広告活用の検討を行い、総会に提出する議案を作成します。

議案には以下の内容を盛り込むことが望ましいです。

  • 広告活用の目的(修繕積立金の補填、管理費の軽減など)
  • 具体的な掲出場所と方法
  • 収益の使途
  • 掲出する広告の基準(業種制限など)
  • 管理組合への還元額の見込み

ステップ2: 住民への事前説明

総会前に住民説明会を開催し、広告活用のメリットと懸念点への対応策を丁寧に説明します。

ポイント: 「住民の負担なく収入が得られる」ことと、「美観を損なわない運用基準を設ける」ことを明確に伝えることが、賛同を得るカギです。

ステップ3: 総会での特別決議

管理規約の変更は「特別決議」事項です。区分所有者および議決権の各4分の3以上の賛成が必要です。

  • 総会の定足数を確認(委任状・議決権行使書の活用)
  • 修繕積立金の改善に直結する提案として位置づける
  • 反対意見への回答を事前に準備しておく

規約改正で注意すべき点

  1. 「一部の区分所有者の権利に特別の影響を及ぼす」場合は、その区分所有者の承諾が必要です(区分所有法31条1項後段)
  2. 共用部分の変更(軽微でないもの)にも該当する可能性があるため、弁護士やマンション管理士に相談することをおすすめします
  3. 規約改正が完了したら、改正後の規約を管轄の法務局に届出する必要があります

まとめ

管理規約に広告禁止の条項があっても、適切な手続きを踏めば変更は十分に可能です。重要なのは、住民にとってのメリットを明確にし、丁寧な合意形成プロセスを経ることです。

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